2017年のイースターを祝おう!ウサギの意味とたまごを使う理由をわかりやすく
- 2017/1/10
- イベント
海外では「ハロウィン」と同様に盛大に行わるイベントの「イースター」。
日本でもチラホライースターのイベントを行っているところが増えてきています。
さて、イースターのシンボルと言えば、「うさぎ」と「卵」ですが、理由を知っている方は少ないのでは。
あなたはイースターについて周りの方たちに説明することが出来ますか?
殆どの方は「聞いたことはあるけど・・・」という感じのはず。
そこで本記事ではイースターの由来やうさぎやたまごを使う理由についてわかりやすく解説していきたいと思います。
イースターとは?
英語の『イースター(Easter)』を日本語では『復活祭(ふっかつさい)』といいます。
復活祭とは、多くのキリスト教国の祝日の一つですが、基本的には『春分の日』が過ぎた後の“最初の満月の次の日曜日”と決められているため、その年によって日が変わる『移動祝日』とされています。
ただ、日付は変わっても必ず日曜日なので学校も職場もお休みですが、国によっては翌日の月曜日も休日にしている場合もあります。
ただ、“復活祭の日付が決まる”までには、西方教会と東方教会が古い昔に長い間論争を行い、やっと統一することができたものです。
しかし、16世紀になってから西方教会が単独で『グレゴリオ暦』を採用することにしたため、そのまま『ユリウス暦』を用いている東方教会(ギリシャ正教会など)と日付が異なる現象が起きてしまい、未だに論争が続いているようです。
因みに、グレゴリオ暦もユリウス暦も同じ『太陽暦』に基づくものですが、“閏年(うるうどし)を決めるためのルール”が異なります。
現在は、1年を『365.24218987日』としていますが、ユリウス暦では4年に1回閏年とし1年を365日としているので、平均年は『365.25日』となります。
詰まり、現在の計算法とは128年に1日の誤差が生じることになります。
一方、グレゴリオ暦では400年間に97回の閏年を設けることで、西暦が100で割り切れ且つ400で割り切れない年を“閏年としない”と決めたことで、3,224年に約1日の誤差となります。
イースターは何のお祝い?由来や起源
日本では余り馴染みのない『イースター(復活祭)』ですが、キリスト教国では最も特別な日として色々な宗派の教会において礼拝が行われる外、様々な習慣や習俗に則って行事が行われます。
イースターとは、『キリスト』が弟子の一人に裏切られ十字架に架けられ処刑される際に“三日目に復活する”と予言し、その予言通りに復活を果たしました。
キリスト教では、“キリストが起こした数々の奇跡”の内、この『復活』が最大の出来事として記念する特別の日としています。
一方、キリスト教が各地に広がる過程において、それらの地域の様々な風習や習慣が取り込まれていきましたが、『イースター』の名称も実はその一つといわれています。
『イースター』の名称は、本来、キリスト教に関係のない異教徒たちの『春の祭り』に伝わる、“神話の女神の名前”に由来するといわれています。
暗くて厳しい冬が過ぎ、草木が芽生え動物たちが繁殖する春を迎える様(さま)が、十字架に架けられ処刑された後に復活したキリストのイメージと重なり合って、イースターにこの女神の名前が付けられたといわれています。
2017年のイースターはいつ?
西方教会では、2017年の『春分の日』は3月20日です。
春分の日を過ぎた直後の『満月の日』は4月11日になります。
そして、4月11日の直後の『日曜日』は4月16日となります。
去年の復活祭は『3月27日』でしたから、半月ほどずれることになります。
他方、東方教会では、用いる暦が違うため元々日付が異なる場合が多いのですが、2017年においては偶然にも同じ4月16日になります。
イースターにうさぎが登場する意味は?
『うさぎ』の中で妊娠期間が一番長いのは『雪ウサギ』の約50日ですが、その他多くのうさぎは30~40日です。
然も、うさぎは多産系で1度の妊娠で5~6羽を出産します。
中には、1年中繁殖が可能な種類もいて、うさぎというのは多産で繁殖力の強い動物なのです。
そのような理由から、うさぎは“豊かな生命力の象徴”とされ、イースターに登場してくる訳です。
また、“イースターエッグを生んだのはうさぎ”と伝承されるほどで、兎に角、うさぎを象(かたど)った沢山のチョコレートや菓子パンが食卓を飾ります。
飾られたうさぎやたまごは、お祝いに集(つど)った家族や友人たちにプレゼントとして交換されます。
たまごを使うのはなぜ?イースターの楽しみ方
キリスト教では、たまごは“生命の誕生を意味する”ものなので、貴重な食材とされています。
そのため、イースターでは『たまご料理』や『ゆで卵』がふんだんに振舞われます。
また、綺麗に色づけされた“イースターエッグを使った遊び”もイースターならではの習慣といえます。
因みに、キリスト教では、伝統的に四旬節と大斎中に肉、魚介、乳製品、卵などを食べるのが禁じられています。
ところが復活祭の日にそれが解禁となるため、晩餐には“禁じられていた食品”が食卓を賑わせます。
そして、バターなどがふんだんに使われた復活祭独特の菓子パンやケーキも作られます。
例えば、ドイツではウサギの形のパン、スイスではアーモンドとレーズンのタルト、イタリアでは子羊、スウェーデンではニシンの酢漬けにゆで卵添え、フィンランドではマトンの燻製、ポーランドではソーセージと乳飲(ちの)み豚のローストなど、様々な料理が晩餐に供されます。
現実的な面では、家禽を飼っていた家では、禁じられていた期間中に生まれた卵が溜まり過ぎたため、解禁に合わせてまとめて消費するという理由があったという説もあります。
むすび
『白ユリ』は、『聖母マリア』の純潔を象徴する花として親しまれてきました。
宗教画には、聖母マリアとユリの花が描かれているものが多く、通常このゆりは『マドンナ・リリー』という種類が選ばれます。
ところが、沖縄原産の『テッポウユリ』が欧米に出回るようになってからは、『イースター・リリー(Easter Lily)』と名付けられ“聖母マリアと一緒に描かれる”ようになったという逸話があります。