【桜の開花宣言】基準は何?誰が決めるの?各地の測定場所は?

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桜の開花宣言は、『桜前線(さくらぜんせん)』と共にやってきます。

桜前線とは、日本各地の主にソメイヨシノの『開花予想日』を天気図の等圧線に似たような曲線で示したもので、1967年(昭和42年)頃から“マスコミが使い始めた造語”として定着していきました。

桜前線は、概ね緯度に沿って“南から北へ”、また、標高の“低い所から高い所へ”向かって進みます。

この『前線(weather front)』という言葉は、元々は気象観測で使われる言葉で、“温かい気団”と“冷たい気団”の2つが接触して発生する不連続面が地上と交わる線のことをいい、『気温』、『風向』、『風速』が急激に変化する性質があります。

前線には、『寒冷前線』、『温暖前線』、『停滞前線』、『閉塞(へいそく)前線』の4種類あり、温暖前線は“暖気の流れる方向”に、寒冷・閉塞前線は“寒気の流れる方向”に進むのが一般的です。

また、前線は『偏西風』の影響を受けて“西から東へ”移動しますが、停滞前線は偏西風の影響を余り受けません。

桜の開花予想は、予め決められた『標準木(ひょうじゅんぼく)』の観察によって行われます。

一般的に『標準』とは、“判断や行動の目安となる”ものをいいます。

似たような意味で使われる“物事の基礎となる拠(よ)りどころ”或いは“満たさなければならない要件”を表す『基準』という言葉があります。

因みに、これらの言葉は、工業製品の品質管理に用いられる場合が多く、製造する製品の『平均値』や『標準偏差』など“数値データ”として扱うことが多いです。

しかし、桜の開花予想をするための標準木の場合は、気象庁や気象事業者が“地域ごとに指定した特定の木”であり、必ずしも“その地域を代表する”とか“その地域で平均的な”などの意味合いはありません。

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桜の開花宣言、基準は何?誰が決めるの?

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『気象庁』による“桜の開花予想”は、1951年(昭和26年)から関東地方向けに始まりました。

その後、1965年(昭和30年)から沖縄・奄美地方を除く全国各地の開花予想を行うようになりました。

その後、2009年(平成21年)まで継続していましたが、次年度からは開花予想の発表を中止し、“開花の観測のみ”を継続して行っています。

気象庁の“桜の開花日と満開日”の観測地点は、全国で68か所ありましたが測候所の相次ぐ閉鎖に伴って、徐々に減少しています。

観測対象の標準木は、沖縄地方は『カンヒザクラ』、本州地方は『ソメイヨシノ』、北海道地方は『エゾヤマザクラ』又は『チシマザクラ』としています。

1995年(平成7年)までは、各地の気象台の庭に植えている『標本木』の花びらが“5~6輪開花することを基準”としていましたが、1996年(平成8年)以降は各地の気温の状況や、前年秋からの“平均気温の積算値”を考慮し、東京の気象台にあるコンピューターで計算しています。

因みに、2010年(平成22年)以降は、民間の5つの気象事業者(日本気象株式会社、ウェザーニューズ、ウェザーマップ、ビジネスウェザー、日本気象協会)が桜の『開花予想』を行うことになりましたが、気象庁が運用していた開花の基準を変更し、各社が独自に指定している“標本木に1輪開花した日を開花日”として発表しています。

日本各地にある!桜の開花を測定する場所

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民間事業者の場合は、全国各地の大凡“花見の名所600か所以上”の内、代表的な場所の開花予想を発表しているので、気象庁の発表とは必ずしも一致しません。

桜の開花は“気温が支配的条件”なので、温かいほど早く咲き早く散ることになります。

桜の花が散った後、夏頃になると“翌年に咲く花の元となる花芽”を形成してから『休眠状態』に入ります。

その後、冬の間に一定期間寒さに曝されると休眠状態から覚醒し『休眠打破』を迎えます。

そして、新芽が気温の上昇と共に成長しやがて開花へと誘(いざな)われます。

なお、九州から関東地方のソメイヨシノの場合は、開花から満開までの期間は約7日間ですが、北陸から東北地方の場合は約5日間、北海道では約4日間と満開の期間が徐々に短くなっていきます。

桜の開花予想は、民間の5つの気象事業者が行っていますが、何れも独自に“標準木や観察ポイント”を設定しています。

ウェザーニューズの場合、2003年(平成15年)から始めていますが、例年2月中旬ころに開花の傾向をアナウンスした後、第1回目の開花予想を3月1日に公表しています。

因みに、観測ポイントは全国の『花見名所』の660か所ほど設定していますが、報道では都道府県の主要な花見名所だけ発表しています。

開花予想の代表的な観察ポイントは、地域別にみると以下のようなものです。

(1)九州・沖縄地方(福岡、佐賀、大分、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、那覇など)
(2)中国・四国地方(広島、岡山、松江、鳥取、松山、高知、高松、徳島など)
(3)近畿地方(京都、舞鶴、彦根、神戸、大阪、和歌山、潮岬、奈良など)
(4)東海・甲信越地方(新潟、金沢、富山、長野、岐阜、名古屋、甲府、静岡など)
(5)関東地方(銚子、宇都宮、熊谷、水戸、東京、横浜、大島、三宅島など)
(6)東北地方(青森、秋田、盛岡、山形、酒田、仙台、福島など)
(7)北海道地方(稚内、旭川、網走、札幌、帯広、根室、釧路、室蘭、函館など)

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むすび

桜の開花予想は、明治末期から大正初期にかけた、“農作物の冷害の解決策”として始められたそうです。

詰まり、気象の状況と植物の育成状況の関連性から、農法や栽培品種の研究に役立てることが目的でした。

そのため気象庁としては、記者などの取材に対し“予想を示す”ことはあっても、積極的に公表することはなかったそうです。

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