壁紙(クロス)に染み付いたヤニを綺麗に落とす方法!
- 2016/10/27
- 掃除
家を『新築』する場合や『改築』又は『改装』する場合などは、どんな壁紙にするか結構悩むものです。
建築工事が終了に近づくといよいよ内装工事が始まりますが、そうなると工務店の担当者から『カーテン』と『壁紙』について、“分厚い見本帳”を渡され希望を聞かれることになります。
2~3種類のサンプルから選ぶのなら大して難しくありませんが、『素材』、『模様』、『色調』などが異なる数百種類に及ぶサンプルの中から『唯一1点(オンリーワン)』を選択することになると、これほど悩ましく難しいことはりません。
特に初めての経験であれば、特徴を際立させたいと思う余り“奇をてらいたくなる”ものですが、勇気を以て決断することもできず悩むことが多いものです。
そんな時は初心に帰り、家具やカーテンとの調和を図ることと、部屋の居住性と機能性を引き出すことを基本とし、選択するのが無難かも知れません。
それだけ悩んで選んだ壁紙も、長く住んでいると悲しいかな段々と『汚れ』や『臭い』などが気になり始めます。
タバコを吸うと何故壁紙が汚れるの?
タバコの『ヤニ(タール分)』は、煙に含まれる『植物樹脂』のことをいい、『松』を燃やした時に出る『松ヤニ』と一緒の物です。
このヤニは、非常に微粒子なので煙と一緒に空中を飛散します。
一般的に煙は室内の対流によって上昇し、空気が澱(よど)む箇所に滞留してしまいます。
詰まり、壁の下部より上部の方が汚れ易く、また空気が動き難い中央部より角部の方が汚れ易い訳です。
ただ、『ヤニ』の全てが悪い訳でもありません。
食べ物の『燻製』をつく時は、気に入った“樹木の燻煙(ヤニ)”を利用して香りを付けます。
また、竹細工の材料なども樹木のヤニを利用して着色したり、茅葺き屋根の天井裏も囲炉裏から出る煙で光沢を付けたり、強度を増すような働きがあります。
壁紙に染み付いたヤニを落とすお勧めの方法
壁紙の“ヤニによる黄ばみ”は、一挙に進むわけではありませんが、しかし、黄ばみが進み過ぎると素人では手に負えなくなり、場合によっては壁紙を張替えることになります。
従って、適当な間隔で掃除することが大事なことなのですが、一体どんな方法で掃除すれば良いのでしょうか。
(1)重炭酸ソーダ(重曹)
『重曹(じゅうそう)』というのは、昔から菓子などの『ふくらし粉』やコンニャクの『凝固剤』として使われているものです。
重曹を水に溶かすと『弱アルカリ性』を示しますので、特に油汚れの掃除に効果を発揮します。
最近は、天然素材といわれる“ナチュラルクリーニング”の洗剤として人気があります。
なお、重曹の使い方は、約200mlの水に小さじ1杯の重曹を入れ、かき混ぜて完全に溶かします。
この重曹液を『霧吹き器』に移して、壁紙にできるだけ均一にスプレーします。
スプレーしたら数分放置した後、“乾いたタオルや雑巾”で拭き取ります。
霧吹きがない場合は、重曹液をポリバケツに移して、“スポンジに染み込ませて”直接壁面に塗布して下さい。
重曹の良いところは、壁に染み付いた『黄ばみ』は勿論、『臭い』も一緒に取ってくれます。
お近くのドラッグストアーにありますので、ぜひ一度試して下さい。
(2)セスキ炭酸ソーダ
『セスキ炭酸ソーダ』は、重炭酸ソーダと炭酸ソーダの複塩のことで、両者の中間的な性質を持っています。
重曹の溶液より“少し強いアルカリ性”を示しますが、家庭用洗剤や入浴剤などにも配合されていますので安心して使えます。
アルカリ性が強い分、重曹より油汚れを乳化させる能力が高く、タンパク質を分解する能力も持っています。
溶液の作り方は、“水5リットルに大さじ1杯”のセスキ炭酸ソーダを入れ溶かして下さい。
なお、汚れが頑固そうな場合は、もう少し濃い目に(大さじ1.1~1.2杯とか)作っても良いです。
使い方も重曹の場合と同じようにスプレーでも直接塗布でも問題ありません。
黄ばみの取れ具合は、重曹より効果的ですので汚れの程度に応じて、使い分けして下さい。
(3)その他
その他の洗剤として、『アルコール』や『漂白剤』などが考えられますが、タバコの『ヤニ』に関しては殆ど効果が望めません。
それは両者とも、油汚れを落とす能力を持っていないからです。
ヤニを綺麗に撃退!お勧めの洗剤と便利グッツをご紹介!
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(1)掃除のテクニック
タバコの『ヤニ』落としは、洗剤をスプレーして単に拭き取るだけではなかなか落とせません。
それは、壁紙の表面に浮き上がった汚れが筋状に残ったり、壁紙の凹凸の中に入り込んでいたり、一筋縄ではいきません。
そこで、普通のスポンジではなく『メラミンスポンジ(研磨スポンジ)』や『亀の子タワシ』などを利用し、軽くブラッシングすると綺麗に落とせます。
(2)強力洗剤
自製の重曹やセスキ炭酸ソーダ以外にも、強力なヤニ取り専用の洗剤が市販されています。
例えば、『かべ紙などの洗剤ハンドスプレー(アサヒペン)』、『ヤニ取りクリーナー(yuya)』、『セスキの激落ちくん(レック)』などです。
少々お値段が張りますが、自製より手間が省ける分納得感があるかも知れません。
(3)グッズ
壁紙の微細な繊維の凹凸に入り込んだ汚れを落とすのは、可なり難儀なものです。
その点、マイクロファイバー製の掃除用クロスは、ブラッシング作業と拭き取り作業が1枚のクロスでできるのがとても便利です。
むすび
以上、壁紙にこびり着いたヤニを綺麗に落とす方法をご紹介しました。
タバコのヤニは非常に微粒子ですから、壁紙に染み込んだら中々落とし難いものです。
もし、これから家を新築する予定がある方は、少々お値段が張っても臭いを吸着し難い素材の壁紙を選んでください。
それと、兎に角、家の中は例外なく『全面禁煙』に指定することをお忘れなく。