熱はないのに子供が「頭が痛い」と言った時の原因と対処法
- 2016/12/2
- 健康
最近ニュースや特番で「子どもの頭痛」に関するテーマがよく取り合えられているのを見かけます。
実際に私の子供も「なんか頭痛い・・・」などとたまに口にするので心配することが多々あります。
はっきりとした原因、例えば風邪を引いている時に頭痛がするというのはわかりますが、熱がないのに頭痛がするというときは「病気のサイン」「学校でいじめられているから仮病を使っているの?」などと、良からぬことが頭をよぎります。
では、熱がないのに頭痛がするのはどういった原因が考えられるのか?
そこで本記事では、今回は最近多発している「熱がない頭痛」に関して、原因や対処法、登校しても大丈夫なのか、何かに受診するべきか等についてまとめました。
熱がないのに頭が痛いときに考えられる原因
熱はないのに頭が痛いときの原因は、「偏頭痛」、「頭部への外傷による頭痛」、「脳腫瘍」の3つが挙げられます。
以下にそれぞれの特徴と症状をまとめたので御覧ください。
片頭痛
○特徴 ・痛みが持続する時間は大人より短い ・年少児が強い頭痛で1時間以上続いている場合は、片頭痛の可能性がある ・遺伝性が高いと考えられており、両親が片頭痛持ちなら子供もなりやすい ・急に頭痛を起こすことが多い |
〇症状 ・痛みで寝込む ・こめかみが痛むことが多い ・ズキズキと痛む ・動くと痛みが増す ・光・音を嫌がる ・吐き気や嘔吐 ・症状が出る前に食欲不振、悪心、嘔吐、顔面蒼白(腹部片頭痛の可能性) ・落ち着きがない(回転性めまい発作の疑い) ・首が傾く(良性発作性斜頸) |
頭部の外傷での頭痛
○特徴 ・頭のケガが脳にまで影響する可能性がある ・脳損傷とケガの具合の相関関係はあまりない |
〇症状 ・頭をぶつけた際、一時的な意識消失 ・吐き気 ・けいれん発作 ・バランス感覚の低下 ・眠気が6時間以上 |
脳腫瘍
○特徴 ・かなり稀な症状 ・呼吸、心拍動作、思考能力、学習能力が脳の腫瘍により支障が出る ・ホルモン分泌ができなくなるので命にかかわる ・年齢関係なくどの世代でも起こる ・小児の場合は8歳以下の子供が多く発症しやすく、特定の部分に起こることが多い ・頭蓋骨内部に腫瘍ができた場合、悪性はもちろん良性でも深刻 |
〇症状 ・特に起床時で周期的に起こり、経過とともに悪化する頭痛と嘔吐 ・眼球運動と視力障害 ・安定しない歩行とバランス感覚の障害 ・顔面の片側麻痺 ・記憶の欠落と様々な動作ができない ・筋力の低下 ・乳幼児の頭部にある泉門部が膨隆するか頭のサイズが大きくなる ・首が傾く ・てんかんの発作 ・言語能力の低下 ・咀嚼がしにくい ・よだれが出る ・夜に背中と首への激痛 |
子供が「頭が痛い」と訴えた時の対処法
上記で紹介した片頭痛・頭部の外傷での頭痛・脳腫瘍の3つの症状の対処法を紹介します。
1:片頭痛
・暗くて静かな部屋で数時間の安静 ・頭を軽く冷やす |
暗所かつ静かなところで休むと軽快します。
最近は片頭痛を起こす子供が多いので、受診するなら小児科や頭痛外来に行くことをおすすめ致します。
2:頭部の外傷での頭痛
頭痛と共に紹介した症状が出ているなら、脳神経外科で受診してください。
3:脳腫瘍
・腫瘍のできている個所によって症状が違う ・ゆっくり症状が出るため、子どもの様子を日常的に注意深く見ておく ・8歳以下だとなりやすい ・気になるときは小児科や脳神経外科へ早めの相談を |
学校は行かせるべきか?
子供が頭痛があると言ってきたら、疑うのではなく痛みを受け入れましょう。
登校する前に訴えてきたのなら、そこは休ませてあげてください。
心理的ストレスが原因で頭痛を起こしていることもあるので、休ませてあげることで安心して症状が軽くなることがあります。
ですが、何歳であっても本人の意志を優先することが大切です。
痛みがなくなって、遅刻してでも学校に行くと言うなら行かせてあげましょう。
病院に行くなら何かを受診すればいいのか?
対処法でも紹介していますが、詳しくまとめます。
1.まず、かかりつけの小児科を受診
・問診での片頭痛と診断されれば、画像検査(CTやMRIなど)をする必要がない ・CTは放射線なので、何度も受けさせると成長期の子供に悪影響 |
2.頭痛が長引いている、登校できないなどの生活に支障があるとき
小児神経科・神経内科・脳神経外科などの子供の頭痛を見てもらえる専門医に相談してください。
まとめ
熱がないのに頭痛が起きる主な原因は片頭痛・頭部の外傷での頭痛・脳腫瘍の3つが考えられます。
症状が多くありますが、原因を知らないより知っておいた方が安心しますし、どうするべきか対処も出来ます。
既に、お子さんが頭痛を起こしているのであれば、症状に当てはまるか参考にしていただければと思います。
少しでも気になるなら、かかりつけの小児科へすぐに相談しましょう。