【西大寺海陽2017】はだか祭の日程と見どころ情報!女性も参加できる?
- 2016/12/11
- お祭り、行事

出典:http://www.saidaiji.jp/
岡山県岡山市にある『西大寺(さいだいじ)』の山号は『金陵山』といい、本坊の『観音院』は高野山真言宗別格本山の寺院で本尊は『千手観世音菩薩』としています。
この寺院の言い伝えによれば、元々“犀(さい)の角を戴き鎮めた地”に建立したことから、始めは『犀戴寺(さいだいじ)』と称していましたが、その後後鳥羽上皇の祈願文により『西大寺』に改称したとされています。
そんな西大寺では真冬の中フンドシ一丁で約9000人の男性達が福男を目指して宝木(しんぎ)を奪い合う「はだか祭り」が行われます。
参拝者も数万人訪れる伝統的な行事なので注目されている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、西大寺はだかまつり2017年の詳細をまとめてみました。
初めて参拝に訪れようとしている方は見所や注意点等も是非参考にして下さい。
西大寺の会陽とは?起源と概要
西大寺では、毎年旧正月の元日から14日間にわたって『修生会(しゅしょうえ)』を行います。
西大寺の『会陽(えよう)』が現在のような“男衆がまわし姿で宝木(しんぎ)を奪い合う”形態になったのは1510年(永正7年)の『会陽(えよう)』からといわれています。
因みに、現在のような『はだか祭』になったのは、西大寺の僧侶(忠阿)が修生会の『結願(けちがん)』の日に、守護札を欲して殺到する参詣者の頭上に撒き散らしたところ、身体の自由を保つために参詣者が裸になって守護札を奪い合ったことに起源するといわれています。
西大寺会陽の日程と見どころ
『日本三大奇祭』の一つといわれる西大寺の『はだか祭(会陽)』は、毎年2月の第3土曜日に行われます。ただ、お祭りは3週間前の『事始め式』からスタートし、宝木の材料を受け取る『宝木取り』、その翌日の『宝木削り』を経た後、14日に亘って『修二会(しゅにえ)』の祈祷が執り行われ、最終日の午後10時になると結願を迎えます。
日が暮れ始める頃から、数千人ものまわし姿の男衆が“ワッショイ”の掛け声を掛けながら集まり、守護神を参詣した後に本堂西の4本柱を潜り抜け、本堂の『御福窓(ごふくまど)』から投下される宝木を得るため、勇猛果敢に激しい奪い合いを演じます。
宝木を手にした男衆は『福男』と呼ばれ観衆から大きな喝采を浴びます。
因みに、会陽会場には有料の『特別観覧席』が設けられていて、間近のビューポイントで観覧を希望する人は、予約されることをお勧めいたします。
なお、『西大寺会陽2017』の日程と見どころは、次のようなものです。
(1)日程:2017年2月18日(土) (2)場所:高野山真言宗別格本山 金陵山西大寺(御福窓、牛玉所殿、垢離取場) (3)行事 *少年はだか祭り:15:20~(宝木の投下前に子供たちの宝筒の争奪戦を行う) *会陽太鼓:18:30~19:30 *会陽冬花火:19:00~19:30 *宝木投下:22:00(本堂の照明が一斉に消灯され、9,000人もの群衆の中に宝木が投下される) |
なお、2月19日(日)~3月5日(日)までは『会陽後祭り』が続き、最終日の9:00~16:00まで会陽後祭り『結願祭』が執り行われます。
西大寺会陽へのアクセス、駐車場情報
公共交通機関でのアクセスは、JR赤穂線の『西大寺駅』で下車してから徒歩10分です。また、両備バスを利用する場合は、岡山天満屋バスセンターから30分乗車し、『西大寺バスセンター』で下車してから徒歩10分です。
なお、自家用車でお出かけの場合は、以下の駐車場を利用すると良いでしょう。
(1)岡山市東消防署前駐車場(有料)15:00~ (2)向州グランド(有料)14:00~ (3)天満屋ハピータウン駐車場19:30~ (4)西大寺緑化フェア跡地(有料)15:00~ (5)Aコープ(味彩館)駐車場(無料)19:30~ (6)ハローズ駐車場(無料)19:00~ |
女性も参加できる!?はだか祭りとは
西大寺には、戦時中に出征兵士の無事を祈願する『水垢離(みずごり)』に訪れる女性が多かったそうです。
20年くらい前までは、その姿を殆ど見ることはありませんでしたが、ここ2年ほど前から有志の女性たちが、また水垢離を復活させたそうです。
といっても、勿論『まわし姿』で行う訳ではありません。
上半身にしっかりと“さらしを巻いた白衣姿”での参加です。
水垢離場で水に浸かった後、そのままの恰好で出発地点まで戻る訳ですが、厳寒の2月の夜中のことですから大変厳しいものがあります。
なお、男性には、当日の飛び入り参加も可能とのことです。
個人でも団体でも事前に『会陽奉賛会事務局』に予約すると、着替え場所も“まわしや足袋の販売”も行われているので、会場まで手ぶらでいっても大丈夫です。
むすび
以上、西大寺はだか祭2017年の詳細情報をまとめました。
“心頭滅却すれば火もまた涼し”という言葉があります。
これは“どんな苦痛であっても、心の持ちようで凌(しの)げる”という喩(たとえ)です。
しかし、厳冬2月の真夜中での『水垢離』とは、想像を絶する過酷な行為なのでしょうか。
つくづく平和な世の中の有難さが身に沁みます。