【梅の見ごろ】関東ではいつ咲くの?開花時期と名所3選!
- 2016/12/6
- お祭り、行事
寒い冬の終わりを告げる春の花。
気温が暖かくなると春の花を眺めながらお酒を嗜む事を楽しみにしている方も多い事と思います。
そして、気になるのが咲く時期とおすすめスポット。
どうせなら満開に咲き乱れる時期に人気のスポットで花見を楽しみたいですよね。
そこで本記事では、関東地区の「梅」の咲く時期と人気スポットをいくつかご紹介していきます。
梅の歴史と効果効能
『梅(Japanese apricot)』は、バラ科サクラ属の落葉高木で、別名『好文木(こううんぼく)』、『春告草(はるつげくさ)』、『初名草(はつなぐさ)』などと呼ばれています。
また、その実のことも梅といいますが、古来より“梅は岡本、桜は吉野、みかん紀ノ國、栗丹波”と謳われるほど『岡本梅林(神戸市東灘区)』は全国的に有名で、『羽柴秀吉』が来訪した記録が残されているそうです。
また、平安時代の碩学(せきがく)者『菅原道真』が梅を愛好したことから、『太宰府天満宮』や『北野天満宮』などの学問の神とされる“天神さんのシンボルツリー”となっています。
他方、ウメの果実から作る『梅干し』、『梅酒』、『ジャム』は健康食として、また、『甘露梅』や『のし梅』など菓子として愛用されています。
日本語で“いい塩梅(あんばい)”という、“味の加減”や“物事を調整された具合”を表す言葉として使われていますが、元々は“梅を漬けた時の塩加減”を指す言葉です。
因みに、梅には『クエン酸』などの有機酸が多く含まれていて、HDLコレステロールを増やし『動脈硬化』の予防効果が実証されています。
また、漢方薬として用いられる『烏梅(うばい)』は、藁(わら)や草を燃やす煙で“黒く燻(いぶ)したウメの実”のことですが、『健胃』、『整腸』、『駆虫』、『止血』、『強心』などの効用のほか、『グラム陽性菌』や『グラム陰性の腸内細菌』に対し顕著な抗菌作用が確認されています。
桜とは違う、梅の花の魅力とは?
2月に入ると二十四節気でいう『立春』を迎えます。
その頃になると、早い所ではそろそろ『梅』の花が咲き始めます。
奈良時代までは“お花見は梅”と相場が決まっていたそうですが、平安時代になると徐々に桜派が増え始め、江戸時代頃になると“お花見は桜”と変わってきたそうです。
さて、桜の木は“たおやかに枝が垂れさがり”、枝にふわっと柔らかく花を付けています。
桜の花びらは“切れ込みがある舟形”をしていて、仄かな匂いを漂わせ何となく愛嬌があります。
また、1本ずつの木は微妙に色合いが違っていますが、同じ木に咲く花の色合いは全て同じです。
ただ、桜の花期は短く一斉に咲き綻んで直に散ってしまうため、何故か“儚(はかな)さ”を感じされられます。
一方、梅の木は“凛として真っ直ぐ”に伸びた枝先に、点々と密着するように花を付けます。
梅の花は“切れ込みのない円形”をしていて、何となく愛想がない気もしますが、“はっきりと香りが漂い”如何にも自己主張しているようにも感じられます。
なお、梅の木は、殆どが木は白桃色の花を付けますが、木によっては紅梅と白梅を付けることがあります。
また、枝ごとに色が違う場合や、稀に1本の枝の中で紅梅と白梅を付けることもあります。
驚きなのは、一輪の白い花の中に赤い花が混じっていることもあります。
何とも“勝手気儘な気がします”が、そこが桜と梅の決定的に違う点でしょうか。
関東の梅はいつ咲くの?見ごろはいつ?
平年では、東京近郊の梅の『開花時期』は、1月26日頃となっています。
また、神奈川では2月4日頃です。
ところが、気象庁は現時点で『ラニーニャ現象』が発生しており、冬まで続く可能性が高いとの予想を発表しています。
そうなると日本では“冬が寒く夏が熱い”傾向が現れるので、梅の開花は寒さで遅れることになります。
従って、2017年の梅の開花時期は全体的に“例年より1週間ほど遅くなる”かも知れません。
関東の梅の名所3選
最後に関東地区で梅の名所と言われているおすすめスポットを3つご紹介致します。
(1)偕楽園(茨城県水戸市)
朝、偕楽園についた途端みずみずしい梅の花の香りで迎えられたのに感激した pic.twitter.com/B1QWb6mySH
— 梵天( ^o^)σ三σω,, (@datechinpopo) 2016年3月15日
偕楽園には、本園部分のみで100種3,000本の梅が植樹されています。
この庭園は、岡山市の『後楽園』と金沢市の『兼六園』を含む『日本三名園』の一つとされていて、梅が咲き始める毎年2月下旬から3月上旬にかけて、“水戸の梅まつり”が開催されています。
最寄り駅は、水戸駅(JR、鹿島臨海鉄道)ですが、駅前から偕楽園行きのバスが出ています。
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(2)越生梅林(埼玉県越生市)
越生梅林で梅祭り!梅の花が綺麗です\(^o^)/ pic.twitter.com/gYJYZsS5jt
— としげいざぁ≒としG (@toshi_gazer) 2016年3月12日
埼玉県越生町の越部川岸に沿って広がっている『越生梅林(おごせばいりん)』は、水戸偕楽園と熱海梅園と共に『関東三大梅林』の一つといわれています。
因みに、この地域一帯には約20,000本の梅が栽培されていますが、古く南北朝時代に太宰府から天満宮を分祀する際に梅を植えられたのが起源とされています。
最寄り駅は、越生駅(JR八高線、東部越生線)で、駅からバスに乗車し梅林入口で下車し徒歩1分です。
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(3)榛名梅林(群馬県高崎市)
今日は榛名梅林へ。
昨日は雪だったようだ。
木々の枝には雪。
その手前には満開の梅の花。
なかなか見られない光景だったね。 pic.twitter.com/cbTt3jXh6v— カツヤナギ(ほび) (@saihoku_hobito) 2016年3月12日
遠くに榛名山を望める丘陵地に、白梅を中心とした梅畑が広がっています。
この辺り一帯には12万本にも及ぶ梅が植樹されていて、花が咲く時期には榛名山の麓がまるで“白い霞が掛かったような景観”にも見えます。
最寄り駅は、高崎駅(JR高崎線)ですが、駅から里見経由権現行きバスに乗り、エコール入口で下車し徒歩5分です。
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むすび
昔から、“桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿”といわれるように、栽培するときの注意を諭した言葉です。
桜は闇雲に切ると、切り口から菌が入り腐敗します。
しかし、梅はしっかり剪定しないと枝が雑然と伸び過ぎて樹形が整わず、見栄えが悪くなり実の付き方も悪くなるそうです。