溶連菌感染症に妊婦が感染した場合の対処法!胎児への影響は?
- 2014/10/18
- 病気やアレルギー
溶連菌は成人に約30%の確率で腸内に存在している細菌です。
溶連菌感染症は通常の大人に感染することは殆どありません。
しかし、抵抗力が下がっている大人や
妊婦さんには感染する可能性があるようです。
では、妊婦さんに感染した場合、
胎児への影響はあるのでしょうか?
また、抗生物質を飲んだ場合の副作用等はどうなのでしょう?
溶連菌感染症に妊婦さんが感染した場合の気になる点や注意点等を調べてみました。
溶連菌は妊婦にも感染するの?
大腸菌同様便に含まれます。
その為、女性の方は膣内にも入ってしまう可能性があり、
自覚症状なしにおりものから溶連菌が検出されることがあるようです。
通常は溶連菌が体内にあっても悪さをすることはないのですが、
妊婦さんの様に抵抗力が下がっている場合は細菌性炎症を引き起こす原因となります。
もし産婦人科で溶連菌検査で陽性が出たらすぐに治療するようにしましょう。
溶連菌に感染した場合、胎児にも影響が出る可能性は?
胎児は母体の中で羊水に守られていますので直接の感染はありません。
しかし、羊膜に感染すると
切迫早産や前期破水を引き起こすことがあります。
また、溶連菌だけではなく膣内に細菌がいることで
子宮口がやわらかくなりやすく破水の原因になります。
なのでしっかりと治療する必要があります。
また赤ちゃんが産道を通る時に感染することもあります。
溶連菌の保菌妊婦から生まれた赤ちゃんは
約50%の頻度で溶連菌が検出されるようです。
そのうち重傷感染症を発症する赤ちゃんは0.1%以下です。
発症した時の症状は
・ミルクの飲みが悪い ・呼吸が安定しない |
など、特に目立った特徴があるわけではありません。
しかし肺炎や髄膜炎、敗血症の進行はとても早く、
発症後の死亡率は25〜50%です。
仮に延命できても神経系の後遺症が残る恐れがあります。
生後24時間以内に発症した場合が一番危険とされています。
生後7日以降に発症する場合には
早発の場合ほど死亡率は高くありませんが、
病院を退院後の発症になりますので十分な注意が必要です。
事前にかかりつけの小児科医を探しておき、
ミルクの飲みが悪い、呼吸が安定しない等、
細かいことでも気になる症状があれば、
1ヵ月健診前でも受診するようにしましょう。
妊娠中抗生物質を呑んでも大丈夫?
溶連菌の治療には抗生物質を使用した治療が不可欠です。
その為妊婦である場合でも抗生物質を処方されます。
抗生物質を処方する場合、妊婦さんには胎児に影響のない抗生物質が処方されます。
なので心配はありません。
副作用が出ても膣内や外陰部が薬にかぶれて
痒くなることがある程度です。
膣内が感染している場合には
お産のときに抗生物質を点滴して予防すれば
経膣分娩ができますし、赤ちゃんへの感染の心配もありません。
いずれにしても心配な場合には
いくつかの病院で診てもらうのも良いと思います。
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