ゆず茶の作り方とアレンジした美味しい飲み方!効能や効果は?
- 2016/9/28
- フード
『柚子(ゆず)』とは、みかん属の柑橘類で『本ゆず』とも呼ばれる常緑小高木のことで、生産量及び消費量ともに日本が最大です。
果実が小形で早熟性の『はなゆず』とは別種ですが、日本では両方ともゆずと呼び混同されている場合が多いようです。
本ゆずの原産地は中国の西域で揚子江の上流ですが、日本の歴史書には飛鳥時代に栽培されていたと記録されています。
現在は、東北地方以南で広く栽培されていて、産地としては特に徳島県や高知県などが有名です。
ゆずの果汁は、日本料理の調味料として『香味』や『酸味』を付けるために用いられます。
また、果皮は『七味唐辛子』に添加し香辛料や薬味としても使用されます。
なお、九州地方では、『ゆず胡椒』という調味料に使用されますが、果皮が青い場合は『青唐辛子』、黄色い場合は『赤唐辛子』を用い、適量の塩を加えて調合しまう。
ただ、熟した果実でも非常に酸味がきついため、直接果肉や果皮を食用とすることはありません。
因みに、収穫最盛期の冬場は、果実全部又は果皮を布袋に入れ湯船に浮かべる『ゆず湯』が有名ですが、民間療法として『血行促進』による保温効果、或いは風邪を引きにくくさせる効果があるとされています。
ゆず茶ってなに?
『ゆず茶』とは、日常飲んでいる『緑茶』のように“茶葉を抽出して飲む”お茶とは異なり、細かく切った“ゆずを砂糖で煮たもの”にお湯を注ぎ、ゆずのエキス分を薄めて飲むものです。
或いは、スライスしたゆずを蜂蜜や砂糖と一緒に瓶などに漬け込み、マーマレード状になったものにお湯を注いで飲む方法もあります。
このような飲み方は、韓国では『ユジャ茶(ゆず茶)』と呼ばれていて、寒い時期に身体を温める“伝統的なお茶”として親しまれています。
日本で知られるようになったのは、“韓流ブーム”がきっかけとされていますが、既に奈良時代に中国から伝わったという説もあります。
因みに、日本で市販品されているゆず茶には、日本産や韓国産のゆずを使ったもののほか、韓国で加工され輸入されるゆず茶もあります。
ゆず茶の効果と効能とは?
(1)ビタミンC
ゆずは特に『ビタミンC』が豊富です。
量的にはレモンの3倍くらいですが、実は果肉より『果皮』の方に4倍も多く含まれていています。
ビタミンCは、コラーゲンを生成させる働きがあり、美肌効果は勿論のこと、細胞の活性化や脂肪を燃焼させる効果を持っています。
(2)有機酸類
ゆず独特の酸味は、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などが含まれているためですが、これらの有機酸類は疲労回復を早め、肩こりや筋肉痛を緩和させる効果があります。
また、クエン酸は、胃酸の分泌を促進し胃痛や胸やけを抑制する働きがあります。
(3)βカロチン
βカロチンは、緑黄色野菜に多く含まれるカロチノイドの一種で、強力な抗酸化作用を持っています。
また、吸収後はビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の免疫機能を正常に保ち、視力を維持するために不可欠な栄養素です。
(4)ビタミンB群
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、パントテンサンなどの相乗効果で、脳、神経、皮膚などの機能を正常に保ち、エネルギーを作り出す代謝を助ける働きをします。
また、糖代謝や脂質代謝に欠かせない栄養素です。
(5)フラボノイド
ゆずに含まれる苦味成分で、強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種です。
また、免疫力を高める効果や高血圧を予防する効果があります。
ゆず茶のアレンジいろいろ
ゆず茶は、身体が暖まりほっこりします。
また、何とも言えない“ゆず独特の風味”が心身共にリラックスしてくれます。
最近、ゆず茶の市販品は容易に手に入りますが、自作のゆず茶を自宅の居間で楽しむのも乙(おつ)なものです。
ゆずの旬は11月頃ですから、新鮮なゆずを手に入れて“ゆず茶”作りにチャレンジしてみては如何でしょうか。
(1)瓶詰め法
ゆずを良く水洗し、果皮を付けたまま千切りにします。
適当な大きさの瓶を用意し、ゆずと砂糖を交互に敷き詰めます。
この時、お好みで『蜂蜜』を使うと一味上品な出来栄えとなります。
砂糖とゆずの割合は、大体の目安で1対1くらいが適量です。
出来あがったら冷蔵庫で保存します。
1か月くらい寝かせると程良い『ゆず茶』の出来あがりです。
飲み方は、小さじ2~3杯のエキスに適量のお湯を注ぐと良いでしょう。
お休み前に飲むと身体が暖まりますので、子供からお年寄りまで楽しむことができます。
(2)煮詰め法
ゆずを丸ごと水洗いし、半分に切って果汁を搾ります。
果皮の内側に付いている白い部分を取り除き、果皮だけを千切りにします。
小鍋を用意し、中に果汁と千切りした果皮を入れた上に、砂糖を加えます。
この時、好みで蜂蜜を加えても良いです。
その後、鍋をトロ火に掛け、ゆっくり煮詰めて行きます。
さじで触ってみて、十分トロミがでれば出来あがりです。
飲み方は、瓶詰と同様で小さじ2~3杯をお湯で割って飲みます。
因みに、お好みで『オンザロック』でもよし、『焼酎わり』でも結構美味しいです。
結び
以上、ゆず茶の効果や効能とアレンジした美味しい飲み方をご紹介しました。
秋の夜長に読書しながら自作の“ゆず茶を飲む”姿を想像すると、少しわくわくしてきませんか。
最近は、スーパーやコンビニに行けばあらゆるものが手に入ります。
難しい料理を作るとなると少し構えてしまいますが、瓶詰のゆず茶などは気軽にチャレンジできそうです。
自作のゆず茶の味は、また格別かも知れません。