【春の山菜】種類と特徴まとめ|美味しい食べ方もご紹介♪
- 2017/1/25
- フード
雪が溶け、ポカポカ暖かくなってくるのは楽しみですよね。
この時期しか取れない春の山菜を取りに出かけることが趣味という方も多いはずです。
ご近所さんに山菜採りが好きな方がいらっしゃるとお裾分けとしていただくこともよくありますよね。
春の山菜はカラダに良いものが沢山あるとも言われています。
では、具体的にどのような成分が入っていてどんな効果が期待できるのか?
本記事では春の山菜の種類と特徴をまとめてみました。
美味しい食べ方もまとめてみましたので是非参考にして下さい。
山菜とは?食べる際の注意点とは?
『山菜(さんさい)』とは、一般的に“山野に自生している食用の植物”の総称ですが、必ずしも山野だけでなく“海辺(うみべ)に自生しているもの”も含めます。
ただ、人里の“土手やあぜ道”などに自生している『ノビル』や『ツクシ』などは、『野草』と呼んで山菜とは区別します。
山菜は、一見食べられそうなものがありますが、中には『毒(どく)』を持っているものもあり、これらを的確に見分けるには可なりの知識と経験が必要です。
なお、春先や秋口を迎えると、“山菜取りのシーズン”がやってきます。
しかし、山林などの所有者に許可なく山菜取りに立ち入ると、場合によっては『森林窃盗罪』として3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられますので注意して下さい。
一般の野菜は、長い年月を掛けて『品種改良』を加えられるため味が良く収穫量も一定しています。
しかし、山菜は野生植物であるため収穫量が変動し、通常味には『苦味(にがみ)』あり、また『灰汁(あく)』が含まれています。
その反面、その“ホロ苦い味や独特の風味(ふうみ)”が好まれるという側面があります。
野菜と山菜の大きな違いは、野菜は栽培技術が進歩したことによって、段々と季節感が失われつつあります。
一方、山菜は収穫時期が季節の変化に左右されることから、殆ど決まった時期しか楽しむことができません。
なお、近年は、“気象条件の急変”や“野生動物の出現”などによる『遭難事故』が相次いでいることから、山菜取りを楽しむためにはそれ相応の計画と準備が肝心です。
苦みが魅力?春の山菜の特徴
古来、山里に住む人たちには、“春には苦みを盛(も)れ”という先人の教えがあります。
山の雪解けが始まり草木が芽吹く時期を迎えると、寒さを乗り切った山菜も雪の下から少しずつ顔を出し始めます。
冬の間、人間と同様に山に棲む動物たちも体温を温存するため身体を動かさず、体内に栄養や脂肪を蓄え冬の寒さを凌ぎます。
少しずつ暖かくなるに連れ身体の新陳代謝が盛んとなると、やがて肝臓の働きも活性化し身体に溜まった『脂肪』や『老廃物』を排出し、徐々に春を迎える身体に変化していきます。
その変化を助けるために欠かせないのが、“独特な苦みを持つ”春の山菜です。
一般的に、春の山菜には“抗酸化作用を持つポリフノールを含む”ものが多く、それ以外にも香りの成分であるテルペン類や新陳代謝を促すアルカロイド類なども含まれています。
冬眠から目覚めた熊は、まず初めに『フキノトウ』を食べるといわれています。
実は、冬眠から目覚めた熊も、最初に食べるのはフキノトウだといわれています。
苦みが体にいい理由とは?
山菜には『ポリフェノール類』が豊富に含まれていることから、何れも“ホロ苦さ”を感じるものが多いものです。
山菜には種に固有な『アルカロイド類』によってもたらされる“独特な味”や、同じく『テルペン類』が醸し出す“個性的な香り”が愛好者を引き付けます。
ただ、余りに“アクが強い”ものや“匂いがきつい”ものには、健康に悪影響を及ぼす“毒が含まれている”ものがありますので注意が必要です。
さて、山菜が身体によい理由は、一体何処にあるのでしょうか。
(1)老化予防
山菜には、苦み成分の元である『ポリフェノール類』が豊富に含まれています。
ポリフェノールは、強い『抗酸化作用』があり活性酸素を排出し、老化現象を抑制する働きがあります。
(2)血行促進
山菜には、カリウムや香り成分の『テルペン類』が多く含まれているので、血行を促進し『鎮静効果』や『血圧降下』などの作用があります。
(3)新陳代謝
山菜特有の苦みと味を醸し出す『アルカロイド類』は、新陳代謝を活発にして消化を促進する作用があります。
(4)美肌
苦みがある山菜には、『ビタミンC』が含まれていますので、風邪の予防効果が大きいものです。
また、春先から強くなる紫外線からお肌を守り『美肌効果』が期待できます。
春に美味しい山菜の種類とおいしい食べ方
山菜には『えぐ味』、『しぶ味』、『苦み』などを総称する、いわゆる『灰汁』が強いものが多いものです。
灰汁の成分は、無機物としてはカリウム、マグネシウム、カルシウムです。
他方、有機物ではシュウ酸、ポリフェノール、サポニンなどが知られています。
従って、食べる前には“灰汁だし”の下処理が必要です。
因みに、『ウド』、『ヨモギ』、『ツクシ』などの比較的アクが弱いものは、“熱湯に湯通し”するか又は“1%以下の塩水”で茹で、冷水に晒してアク抜きをします。
また、『ワラビ』、『ゼンマイ』、『フキノトウ』などのアクが強いものは、“0.3%以下の重曹”で茹で、そのまま冷ましてから水洗いしてアク抜きをします。
この時、“茹で過ぎ”や“晒し過ぎ”は、折角の栄養分、香り、苦みが失われてしまいますので注意して下さい。
(1)和え物
ナノハナ、コゴミ、ウド、ゼンマイなどを下茹でします。
よく水を切ってから、『ポン酢和え』、『胡麻和え』、『酢味噌和え』など、色々な和え物で楽しめます。
(2)煮物
ゼンマイ、ネマガリタケ、フキなどを下茹でし、出汁の利いた薄味で煮物として楽しめます。
(3)天婦羅
タラの芽、フキノトウ、行者ニンニクなどをさっと水洗いし、天婦羅にするとアク抜きしなくても食べられます。
むすび
山菜取りに行くと、ついつい道に迷うことがあります。
山菜取りの余り経験がない人は、単独行動は避けできるだけ経験者に同行してもらうが良いと思います。
万が一のことを考えて、防寒着や非常食を携行することも大事なことです。