関東で栗拾いはココ!おすすめスポット5選と美味しいクリの時期と見分け方
- 2016/8/4
- お祭り、行事
クリの栽培に適した気候は、最低気温が‐20℃を下回らない地域で且つ年間の平均気温が10~14℃くらいあれば良いそうです。
詰まり、この条件からすると、全ての都道府県で栽培可能だということです。
因みに、都道府県別のクリ生産量では第1位が茨城県、第2位が熊本県、第3位が愛知県という順位になっています。
ただ、ブランド産地としては、圧倒的に丹波グリ(京都府、大阪府、兵庫県)が有名なことはご承知の通りです。
クリ拾いができる時期はいつ頃
日本で栽培されているいわゆる『和グリ』の収穫時期は、品種によって大きく3つに分類されています。
その代表的な品種とは以下のようなものです。
(1)早生(わせ)栗
早いものは8月中旬から9月中旬頃に採れる『丹沢』、『国見』、『玉造』などで、これらの品種は主に加工用として用いられています。
(2)中生(ちゅうせい)種
9月中旬から10月上旬に掛けて旬を迎えますが、代表的なものは『筑波』、『銀寄(ぎんよせ)』という品種です。
筑波は『くり農林3号』とも呼ばれ収穫量が他品種よりも多いことから、全国的に最も栽培量が多い品種です。
また、銀寄は見た目が整っていて甘みが強いことから、マロングラッセに使われることが多い品種です。
(3)晩生(ばんせい)種
10月上旬頃に旬を迎えるものですが、『岸根(がんね)』、『石鎚(いしずち)』といった品種があります。
主に岐阜県で栽培されている和グリと中国グリの交配種である『利平(りへい)』は、大型で角ばった形をしていて“味が一番良い”という評判があります。
但し、お値段も可なり高価なようです。
イガグリの外し方
クリ拾いの基本は、何といっても“地上に落下しているものを拾う”ことです。
間違っても“木を揺すって落とす”のは、危険ですから絶対に止めましょう。
熟して自然に落下したクリは、イガグリ全体が茶色を帯びて少し亀裂があります。
イガグリの割れ目を両方の靴底で押し広げると、簡単に中の実が取り出せます。
なお、手でイガグリを触る時には軽く指先で摘(つま)むようにし、手のひらで掴(つか)むことや指でイガをこじ開けることは禁物です。
美味しい栗の見分け方
山で拾ったクリは、虫食いが多いものです。
折角、美味しいクリご飯を炊こうと思っても、いざ皮を向いたら虫食いばかりという経験はありませんか。
拾ったら取り敢えず外観を確認し、色つやが悪いものや小さな穴が開いているものは、ほぼ間違いなく虫食いです。
また、中身から粉が吹き出ているものも、虫食いの可能性が大きいです。
念のために、塩水に付けて“沈んだもの”だけ食すようにして下さい。
ただ、農園で買ったものは虫食いは殆どありませんが、100%農薬が使われていることを承知しておいて下さい。
関東のクリ拾いスポット5選
それでは、関東地区でクリ拾いが出来るおすすめスポットを5つピックアップしましたのでご紹介させて頂きます。
地域別に分けてみましたのでお近くの場所に是非足を運んでみてはいかがでしょう。
(1)神奈川県:藤野園芸ランド
特徴:地元の農家22戸が共同運営する農園で、クリは勿論さつま芋やキノコなど秋の味覚が一緒に楽しめます。
また、ニジマスの掴みどりでBBQも楽しめます。
アクセス:JR藤沢駅より徒歩20分(相模原市緑区名倉)
(2)茨城県:古宇田農苑
特徴:茨城県では最大級の広さを誇り、BBQは雨でもOKで、クリ拾いの他、梨やぶどうなどの果物狩りも楽しめます。
ここの栗は、木に生ったままの熟したクリが収穫できるのがウリです。
アクセス:JR神立駅より車で10分(かすみがうら市土田1233)
(3)埼玉県:秩父観光農園村
特徴:この施設は、12県の農園が集まって運営されているため、季節によりクリ以外にもブドウやイチゴなどいろいろな味覚が楽しめます。
また、新鮮な野菜の直売場も併設されているので、お土産には良いかもしれません。
なお、BBQは事前予約制ですから、お忘れない様に注意して下さい。
アクセス:西武秩父駅から車で10分(秩父市寺尾)
(4)千葉県:旅名観光農園フルーツ村
特徴:約10万m2の広大な敷地に、オートキャンプ場、バイクや4WDのトライアルコース、BBQなどの施設もあり、クリ拾い以外にも梨、柿、ぶどうなど季節の果物狩りが楽しめます。
アクセス:JR木更津駅より車で1時間(君津市旅名409)
(5)群馬県:吉田栗園
特徴:森早生、丹沢など10数種のクリが栽培されていて、色々な品種の違いが判ります。
この農園では、新鮮な栗を寝かせた熟成生栗の甘さを堪能できます。
因みに、身障者用のトイレやバリアフリー対策にも配慮されていますので安心です。
アクセス:北関東自動車道駒形ICから車で10分、関越自動車道高坂IC~車で25分(前橋市富田町1226-1)
終わりに
日本でクリが食されたのは、氷河期が終わった今から約1万年前の縄文時代まで遡ります。
クリは『澱粉質』が豊富であることから、縄文人の主食として重宝された訳です。
因みに、フランスでは“西洋トチノキ(マロニエ)の実”の砂糖漬けを『マロングラッセ』と呼ばれています。
しかし、日本では何時の頃からかケーキ職人が“クリをマロンの代用品”として使ったため、今でも“クリの英語発音をマロン”と勘違いしている人が多いようです。
プチ知識として覚えておくと、役に立つかもしれません。