オイルヒーターとエアコンの電気代を比較!節約に最適なメーカーは?
- 2016/9/6
- 生活
寒い季節になると『暖房器』のことが気になってきます。
そろそろ“暖房器の買い替えの時期”になってきているご家庭では、「今年はどんな暖房器が流行っているのか?」などと、情報を探している方も多いはずです。
そこで本記事では、暖房器を購入しようとしている方のお役にたてるよう、暖房器具の特徴やメリット。
及び、オイルヒーターとエアコンの電気代について比較してみました。
ご購入を検討されている方や節約志向のある方は是非参考にして下さい。
暖房器具の特徴とメリット、デメリット
暖房器具は、どのような部屋で使うのかを考慮して“機種を選定”する必要があります。
その前に暖房方式の基本的な知識をおさらいしておきますね。
1・対流方式
『対流方式』の暖房器は、温めた空気を直接室内に吐き出す方式です。
だから、機器のスイッチを入れると直ぐに温まり始める『即効性』のある機種といえます。
この原理を使った機器は『エアコン』や『ファンヒーター』などもそうですが、室内に空気を吐き出すことから埃(ほこり)が舞い易い欠点もあります。
2・輻射方式
これに対して『輻射(ふくしゃ)方式』の暖房器は、良く耳にする『遠赤外線』暖房器のことです。
機器のスイッチを入れると本体内部のパネルから遠赤外線が放出され、じっくり室内を温めて行きます。
従って、直ぐに温まりたい場合には適していませんが、一旦温まると部屋の隅々まで均等に温めることができます。
埃が出ないので赤ちゃんがいる場合でも『空気清浄機』の必要はありません。
オイルヒーターやハロゲンヒーターがこれに該当します。
3・熱伝導方式
最後に『熱電導方式』の暖房器は、直接的に身体に接触するため、瞬間的に温まる暖房器です。
ただ、空気を対流させないので埃は立ちませんが、室内を暖める効果は殆どありません。
代表的な機器は、こたつ、電気毛布、ホットカーペットが挙げられます。
オイルヒーターとは
『オイルヒーター』とは、密閉容器に封入された難燃性の電気ヒーターでオイルを加熱し、温められたオイルが『熱交換器』を循環して放熱するものです。
構造的には、熱交換の効率を高めるため熱交換器の表面に多数の多数のフィン(羽根状の突起)があり放熱面積を増やしています。
原理的には、電気ヒーターの一種ともいえる暖房器ですが、熱交換器のフィンから放出される輻射熱によって暖房します。
オイルヒーターのメリット
熱源のオイルは完全密閉で輻射方式の暖房器なので“じっくり柔らかい暖かさ”が得られ、部屋の埃も舞わず空気を汚す心配がありません。
また、運転時の騒音は殆どなく、熱源が密閉方式であることから掃除は外層部だけで且つオイルの補充や交換もなく、いわゆるメンテナンスフリーです。
(1)静寂性
オイルヒーターには『駆動部』がないため、運転時の騒音が無く静かなことが大きな特徴です。
電気ストーブと比べても『表面温度』が低く、柔らかい暖房効果が得られます。
ただ、本体上部は90℃くらいまで加熱されているので、接触すると火傷することがあります。
(2)清浄性
『燃料』を燃焼させる方式とは違い、空気を汚すことが無くクリーンな暖房器です。
また、強制的に空気を撹拌(かくはん)させることがないので、埃を飛散させる心配がありません。
(3)堅牢性
難燃性オイルの容器は密閉式であるため室内を汚す心配が無く、普段の清掃は本体表面だけで済みます。
また、オイルは長期間使用しても補充や交換の必要が無く、稼働部も無いことからメンテナンスフリーです。
(4)安全性
輻射熱を利用する方式ですから、特に頻繁に部屋を開閉しない『新生児』や』『高齢者』の部屋に置いても安全安心です。
オイルヒーターのデメリット
オイルヒーターは、静寂性や清浄性などにメリットがありますが、反面、暖房効率に難点があり、設置場所や使用方法を考えないと、電気代が嵩み暖房効果が少ないというデメリットがあります。
(1)暖房効率
オイルヒーターは輻射方式であるため、寒い部屋の温度を直ぐに上げることができません。
セラミックファンヒーターのように直ぐにヒーターの温度が上がる機種とは異なり、オイルが加熱されるまでには最低30分くらいの時間を要します。
(2)暖房効果
オイルヒーターは輻射熱を利用する方式ですから、寒暖差の大きい部屋のドアを開閉すると寒気が流入し、急激に部屋の温度を下げてしまいます。
また、台所などの換気扇を長時間稼働している場合や、隙間風などで寒気が流入し易い部屋などでは暖房効果が上がりません。
基本的には、鉄筋コンクリート造の建物(マンションなど)での使用が望まれます。
(3)ランニングコスト
オイルヒーターは電気でオイルを温める方式なので、一般的には1,000~1500Wの大きなヒーターを内蔵していて、温まるまでに長時間掛かるので消費電力が増える要因になります。
因みに、部屋全体が安定的に温まるまでには2時間くらい掛かりますので、その間は無駄に電気を使うことになります。
オイルヒーターの電気代、エアコンと比べてどっちがお得?
基本的には、オイルヒーターの容量によって消費電力が決まりますが、仮に1,000Wだとして試算してみます。
一般家庭の電気代が1時間当たり24円/KWhとし毎日10時間運転をすれば、1か月あたり“24円×10時間×30日=7,200円”となります。
これに対しエアコンの場合は、スイッチを入れた直ぐ後は1,000Wくらいの消費電力なりますが、部屋が暖まると200~300Wに消費電力が落ちます。
従って、ごく大雑把にいうと、エアコンに比べるとオイルヒーターの電気代は、1か月換算すると2倍くらい高い計算になります。
オイルヒーターお勧めのメーカーは?
オイルヒーターは、その特性からするとマンションなど“機密性の高い”住居がお勧めですが、メーカーによる特徴はどうなっているのでしょうか。
(1)デンロギ
イタリアの家電メーカーである『デンロギ』社製が一番人気です。
その理由は、熱交換器のフィンが『X字型』を採用しているため、表面積が大きく熱交換効率が高いということです。
(2)ユーレックス
日本メーカーでは、信州にある『ユーレックス』社製が一番人気です。
省エネ設計なのでデンロギ社製よりも電気代が安いのと、国産なので安心化がある所為か『産婦人科』で人気が高いそうです。
(3)山善
もともと大阪の扇風機メーカーですが、比較的値段が安いことで人気となっています。
3段階切り替えでヒーター温度を調節するので、省エネ志向となっています。
まとめ
以上、暖房器具の特徴とオイルヒーターとエアコンのメリットやデメリットをまとめてみました。
私たちが商品を買う時に先ず頭に思い起こすのは『価格』のことです。
ただ、商品の『価値』には色々な側面があって、単に“買う時の値段だけ”で決めて良い訳ではありません。
例えば、性能や機能、意匠(デザイン)や操作性(使い易さ)、堅牢性(丈夫で長持ち)や保守性(メンテナンス)などです。
また、価格でいえば、『購入費用(イニシャルコスト)』も然(さ)ることながら、『維持費用(ランニングコスト)』を意識することも重要です。